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2023年度の活動状況

しらとり支部の現況


1・はじめに
 しらとり支部を取り巻く近年の状況では2つの大きな事がありました。1つはどこの事業所・会社の労組においても同様であるとあると思いますが、コロナの影響です。
 2つ目は、これまで「しらとり」で中心的に働いてきたG職員がもう1名の職員を引き連れ突然退職し、「しらとり」のすぐ近くに事業所を立ち上げた問題です。
 コロナについては、職員8名中7名が罹患したことがあり、その時は5日ほど休所しました(但し、休所中でも、利用者に電話等で適切な支援を行えば、通所扱いとの規定があり、収入減にはなりませんでした)。

2・G職員退職による影響
 G職員はしらとりにおいてサービス管理責任者(以下サビ管といいます)の職務を担っていました。法律上「しらとり」のような事業所においては、「サビ管」を置くことが義務付けられており、いない場合は減算されることになっています。結局、他の職員が「サビ管」を取得するまで減算され、今でもその減算の影響が払しょく出来ていません。又、G職員は、「しらとり」の利用者延べ6名の引き抜きも行い、現在の収入減につながっています。
 他方、G職員はそのパワハラ体質から今まで何名もの女性職員が退職していましたが、G職員が退職したことにより民主的で働きやすい環境になりました。

3・おわりに
 G職員の退職は、収入面では大きな痛手となりましたが、職員の働きやすい職場となり、利用者支援にとっても良い影響を与えたのではないかと思っています。
 引き抜かれた利用者は、絞りタオルやマット織のメンバーでした。この作業は「しらとり」の中心的な作業でしたが、しばらくの間これらの作業は出来ませんでした。しかし、職員の努力・工夫もあってタオル、マットの作業を行う利用者が複数出現し、今まで以上の生産量をあげています。
 今まで、固定観念で職員が利用者の可能性を奪っていたのではと思います。そして、そうなったのは、職場の環境・雰囲気も大きかったのではないかと思っています。(文責・K)

 

最近の取り組み事例

♦三河支部で取り組んだ、セクハラ事件がありました。Bさんという女性が、新しくなった店長の執拗なセクハラによって、仕事を辞めざるを得なくなりました。相談を受け、組合に加入してもらい、団体交渉を通じて、慰謝料の支払を求めました。相手側が当初はセクハラとは認めなかったのですが、スマホのラインの履歴を証拠として突きつけたところ、請求した慰謝料を全額認めさせるとができました。

♦税理士事務所で働いていた組合員のCさんの問題です。Cさんは昨年の6月末で退職して、別の税理士事務所を立ち上げました。税理士事務所長は事前の打ち合わせでは、Cさんの独立を快諾していました。ところが、退職間際に年休を申請したところ、所長と男性職員から暴言などのパワハラを受けました。名古屋北労基署に相談に行き、彼女が受けている言動はパワハラに当たるとの見解を得ました。そこで、パワハラに対する謝罪・慰謝料の支払と切り捨てられていた残業代と昼休みに仕事をした分の未払い賃金の支払いを事務所に請求しました。事務所側は弁護士を代理人として、切り捨てられた残業代の支払いには応じましたが、謝罪や昼休みの未払い賃金については認めませんでした。パワハラについて、愛知労働局にあっせん申請しましたが、事務所側が応じず、不調に終わりました。パワハラで慰謝料を請求する提訴について弁護士と相談をしましたが、今回のケースでは、裁判所がパワハラと認めるのは、今の法律では難しいと説明を受け、提訴は断念しました。

♦2015年に倉庫で仕事中に労災事故に遭ったDさんの再審査請求についてです。高次脳機能障害について事故に起因するものだとして労災認定を求めていましたが、労働基準監督署及び愛知労働局の労災保険審査官では、申請が棄却されました。Dさんはもう一度、高次脳機能障害専門病院で、開示された本人のカルテから、くも膜下出血があったということを確認してもらい、改めて書いてもらった高次脳機能障害は事故によるものという診断書を付けて、中央審査会に再審査請求をしました。しかし、先日、認められないという回答が中央審査会から来ました。

♦労働者派遣で働く、Eさんの病気退職の事案です。6月に体調不良で、仕事先を数日休んだことで、本人が辞めると言ったとして辞職扱いにされました。本人は退職届を出さず、医師の1ヶ月の休養を要するという診断書を提出していました。退職の撤回を求めましたが、派遣会社は口頭で辞職の申し出があり、承認したので撤回はできないということでした。三回の団体交渉の中で、この派遣会社には就業規則に休職規定がなく、病気で休むなら自己都合で辞めてもらうという方針であることが明らかになりました。交渉の結果、傷病手当金の支給要件を満たし、社会保険料の支払いが発生しない6月29日付けで合意退職し、体調が戻り次第、誠意を持って派遣先を探すという内容で合意しました。

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